HDMI 2.1 / 2.0 / 1.4 の違いとは!?初心者向けに解説

HDMIケーブルとは

『HDMI』とは、High-Definition Multimedia Interfaceの略で、デジタルデバイス同士をつなぐケーブルのことです。テレビ、Blu-rayレコーダー、ゲーム機、パソコン、ビデオカメラなど、さまざまなデバイス同士をつなぎ、映像と音声を伝送します。

データをほとんど劣化させず、美しく高品位な映像と音声を出力可能。また、映像と音声をケーブル1本で転送できるので配線周りがすっきりします。

※HDMIケーブル以前は、ケーブルが複数本必要だったので配線がかなりごちゃごちゃしていました。

数字で異なるHDMIの性能

バージョン:1.4
帯域幅:10.2Gbps | 解像度/リフレッシュレート:4K 静的HDR/30Hz、フルHD 静的HDR/144Hz | VRR:× | ARC:ARC(任意機能) | DSC:× | HEC:〇(任意機能)
対応するHDMIケーブル認証:ハイスピード
バージョン:2.0
帯域幅:18 Gbps | 解像度/リフレッシュレート:4K 静的HDR/60Hz、フルHD 静的HDR/240Hz | VRR:× | ARC:ARC(任意機能) | DSC:× | HEC:〇(任意機能)
対応するHDMIケーブル認証:プレミアムハイスピード
バージョン:2.1
帯域幅:48 Gbps | 解像度/リフレッシュレート:8K/60Hz(圧縮)、8K 動的HDR/30Hz、4K/240Hz(圧縮)、4K 動的HDR/144Hz、フルHD 動的HDR/240Hz以上 | VRR:〇(任意機能) | ARC:eARC(任意機能) | DSC:〇(任意機能) | HEC:〇
対応するHDMIケーブル認証:ウルトラハイスピード

HDMIは規格(バージョン)により帯域幅、最大解像度、解像度に伴うリフレッシュレートが異なります。またVRR、DSCに対応している規格と非対応の規格があります。ARCの性能は2.1だけが高性能。そしてHECは1.4と2.0は任意機能ですが、2.1だけはすべてHEC対応です。詳しい説明は以下の通りです。

※HDMI1.4はHDR非対応と考えられていますが、HDR出力はより広い帯域幅を必要とするだけなので制限されていない限りHDMI1.4でもHDR出力可能です。

※任意機能は、対応している製品と対応していない製品とあるので購入前の確認必須です。

帯域幅とは

帯域幅とは、1秒間にどれだけたくさんのデータを運べるかどうかを示す数値です。数値が大きいほど、1秒間に大量のデータを転送できます。つまりこの後にご説明する解像度とリフレッシュレートに関係します。

伝送幅の違いにより、軽めのデータ(フルHD)であれば、1秒間に120枚(リフレッシュレート120Hz)伝送できても、重いデータ(4K)では、1秒間に60枚(リフレッシュレート60Hz)しか伝送できないといったような影響を受けます。

解像度とは

解像度とは映像のきめ細やかさのこと。映像は上のイラストのように小さな四角が寄り集まってできています。フルHD<4K<8Kと解像度が変わると一つ一つの四角がより小さくなります。

フルHDよりも4K、4Kよりも8Kがきめ細やか。きめ細やかだと、大画面テレビに引き伸ばして表示しても画質の荒さが目に付きません。つまり、フルHDよりも4K、4Kよりも8Kの方がテレビの画面を大きくできるのです。

例えば、フルHDの80インチテレビの場合3mも離れて視聴しなければなりません。3m以内で視聴すると大きな画面にフルHDを引き伸ばしているが故、画質が荒くて視認性が悪く見えます。つまりフルHDの80インチテレビは、かなり大きな部屋が必要になります。

一方8Kの80インチテレビであればたった75cm離れればOK。小さな部屋であっても、自分だけの映画館を実現できます。

規格(バージョン)1.4と2.0はHD(おおよそ地デジの解像度)、フルHD、4Kに対応、2.1のみHD(おおよそ地デジの解像度)、フルHD、4Kだけでなく、8Kにも対応しています。

※HDMI 2.1ケーブルの8K、4Kは、テレビ・モニターも8K、4Kに対応していないと出力できません。テレビ・モニターがフルHD対応までなら、HDMI 2.1ケーブルを使ってもフルHD出力まで。

リフレッシュレートとは

動画1秒間に何枚の静止画を出力できるテレビ・モニターなのかを示す数値がリフレッシュレートです。60Hzなら1秒間に60枚、144Hzなら1秒間144枚、240Hzなら1秒間240枚。まるでパラパラ漫画のように高速に映像を切り替えます。枚数が多いほど映像が滑らかに仕上がりますが、1秒間に伝送しなければならない静止画の枚数が増えるほど、大きな帯域幅が必要になります。つまりデータが重たくなります。

解像度が高くなるほどに静止画1枚1枚のデータが重くなりますので、伝送できる枚数・リフレッシュレートが低下します。フルHDより4K、4Kより8Kの方が重たいので、フルHD→4K→8Kの順番にリフレッシュレートが下がります。

HDMI 1.4の低い性能であっても、フルHDのデータであれば1秒間に最大144枚ものデータを伝送できます。しかし4Kだと映像データが重たいので、1秒間に30枚しか伝送できません。

HDMI 1.4フルHD / 144Hz
WQHD / 75Hz
4k / 30Hz
HDMI 2.0フルHD / 240Hz
WQHD / 144Hz
4k / 60Hz
HDMI 2.1フルHD / 720Hz
WQHD / 420Hz
4k / 200Hz

※HDMI 2.1ケーブルの60Hzを超えるリフレッシュレートは、テレビ・モニターも60Hzを超えるリフレッシュレートに対応していないと出力できません。テレビ・モニターが60Hz対応までなら、HDMI 2.1ケーブルを使っても60Hz出力まで。

HDRとは

表現できる映像の明るさのことを輝度と言います。現実世界の輝度は、太陽やLEDのおかげで、最低輝度(暗さの最大値)と最大輝度(明るさの最大値)の範囲がとても広いです。

一方、HDR非対応(SDRと呼ばれている)テレビ・モニターは、現実世界の最低輝度と最大輝度の範囲に比べて狭すぎます。そのためHDR非対応テレビ・モニターは、暗いシーンは黒で塗りつぶされたように、明るいシーンは白飛びしたような、視認性悪い映像表現しかできません。

HDR対応テレビ・モニターの場合、現実世界により近づいた、最低輝度と最大輝度の範囲の広い映像を受け入れることが可能です。つまりHDR対応とは、暗いシーンと明るいシーンの視認性高く、現実世界に近い映像表現を可能とするテレビ・モニターのことを言います。

HDR対応の映像コンテンツは、HDR非対応コンテンツに比べてデータ量が重くなります。数値にして1.25倍。HDMI 2.0では、フルHD / 240Hzを伝送可能と先ほどご説明しましたが、フルHD HDRだと210Hzが限界となります。1.25倍のデータ量だからです。

HDMI 1.4HDR非対応
HDMI 2.0フルHD HDR / 200Hz
WQHD HDR / 100Hz
4k HDR / 50Hz
HDMI 2.1フルHD HDR / 620Hz
WQHD HDR / 360Hz
4k HDR / 160Hz

※HDMI 2.1ケーブルはHDRに対応していますが、テレビ・モニターもHDRに対応していないとHDRコンテンツの映像を楽しむことができません。

静的HDRと動的HDRの違いとは

HDMI 2.0は静的HDR(スタティックHDR)。映画タイトルなら映画タイトル全体に、ゲームタイトルならゲームタイトル全体に、均一な輝度(最大の明るさ)、コントラスト比、色域で表示することができません。

映画約2時間の間には、暗いシーンも明るいシーンも存在します。例えばある映画タイトルの最大輝度が1000 nitだとして、明るいシーンを映し出すときには1/1024というきめ細やかな明るさ段階で表現できます。イメージとしては1mm単位の物差しを使って、細かい範囲で色の違いを表現できるのです。

しかし静的HDRの暗いシーンは、表現力が一気に低下します。最大100 nitの暗いシーンは1/100という大雑把な色の違いでしか表現できません。イメージとしては1cm単位の物差しを使って、おおざっぱな範囲でしか色の違いを表現できません。

一方HDMI 2.1は動的HDR(ダイナミックHDR)対応。映画のワンシーン、ゲームのワンシーン単位で、輝度、コントラスト比、色域を最適化ができます。今まで不可能だった、暗いシーンの表現力が大幅アップするのです。

最大1000 nitのシーンはもちろん1024諧調、そして最大100 nitの暗いシーンも1024諧調と、1/1024段階の色の違いを表現可能です。

可変リフレッシュレート(VRR)とは

スタッタリング

可変リフレッシュレート(VRR)とは、テレビ・モニター、それとHDMIケーブルで接続するゲーム機・PC・Blu-ray等が同期することのできる機能のことです。

リフレッシュレート60Hzの場合、1秒間に60枚、つまり0.016秒ごとに映像が切り替わる計算になります。しかしもし、映像をつくっているゲーム機・PC・Blu-ray等が、0.016秒ごとに1枚の静止画をつくることができなかった場合どうなってしまうのでしょうか? それが上のイラストです。

リフレッシュレート60Hzの場合、ゲーム機・PC・Blu-ray等は、本来0.016秒に1枚の静止画を描画しなければなりません。しかし0.017秒と0.001秒遅延してしまうこともあるのです。上のイラスト・リフレッシュ4の部分です。0.016秒静止画を画面に映し出しましたが、次の静止画が届かなかったので、さらに0.016秒、そのまま前の静止画を表示し続けます。つまり私たちは、リフレッシュ4の部分で、映像の動きが一瞬止まったように感じます。

一方VRR対応の場合にはそのような心配がありません。テレビ・モニター、それとHDMIケーブルで接続するゲーム機・PC・Blu-ray等が同期しているので、テレビ・モニターが遅延を把握、タイミングを合わせることができるのです。

0.016秒に1枚の静止画を描画しなければならないゲーム機・PC・Blu-ray等が描画に0.001秒遅延します。そのことを同期機能により知ったテレビ・モニターは、リフレッシュ4を0.017秒表示させ、リフレッシュ5を0.001秒遅れで画面更新します。

VRR非対応の場合には、たった0.001秒の遅延が0.016秒の遅延に拡大して、映像としては引っかかったような表現をするしかありませんでした。一方VRR対応では、0.001秒の遅延は0.001秒の遅延のまま映像表現できるので、映像を観ている私たちはその遅延に気がつきません。

※HDMI 2.1ケーブルのVRRは、テレビ・モニターもVRRに対応していないと可変できません。テレビ・モニターがVRR非対応なら、HDMI 2.1ケーブルを使っても可変しません。

ARCとeARCの違い

ARC・eARC非対応
音声の伝送方向:入力のみ(一方通行)
※ゲーム機、PC、Blu-rayからの音声をテレビに入力するだけ
ARC対応
正式名称:Audio Return Channel
HDMIバージョン:Ver1.4、2.0に対応製品あり
音声の伝送方向:入出力できる(双方向)

※ゲーム機、PC、Blu-rayからの音声をテレビに入力可能
※テレビの音、テレビに接続したゲーム機、PC、Blu-rayの音を外部スピーカーに出力することもできます
テレビの音を出力(ARC使用):
圧縮音源の多チャンネルのみ
・Dolby Digital
・Dolby Digital Plus
・DTS Digital
・Dolby Atmos(Dolby Digital Plus)
リニアPCM 2ch
※つまり、3D立体音響などの重たい音声データの出力ができない
eARC対応
正式名称:Enhanced Audio Return Channel
HDMIバージョン:Ver2.1に対応製品あり
音声の伝送方向:入出力できる(双方向)

※ゲーム機、PC、Blu-rayからの音声をテレビに入力可能
※テレビの音、テレビに接続したゲーム機、PC、Blu-rayの音を外部スピーカーに出力することもできます
テレビの音を出力(ARC使用):
圧縮音源の多チャンネル
・Dolby Digital
・Dolby Digital Plus
・DTS Digital
・Dolby Atmos(Dolby Digital Plus)
リニアPCM 2ch
HDオーディオ
非圧縮音源の多チャンネル
・Dolby Atmos(Dolby TrueHD)
・Dolby TrueHD
・DTS:X™
・DTS-HD
リニアPCM 5.1ch / 7.1ch
※つまり、3D立体音響などの重たい音声データも出力可能です
ARC非対応

上のイラストはPS4とサウンドバー、そしてテレビの接続方法です。テレビにはBlu-rayも接続してあります。PS4はDolby Digital 5.1chサラウンドサウンドに対応、そしてBlu-rayはDolby Atmosに対応しているとします。

ARC非対応の場合

テレビとサウンドバーの間は2本・2種類のケーブルが接続されています。HDMI端子およびHDMIケーブルがARC非対応(一方通行)だからです。テレビとBlu-rayの音は、光デジタルケーブル経由で伝送され、サウンドバーから音が鳴ります。

ARC非対応テレビは音を出力できません。入力専用(一方通行)です。つまり、テレビとサウンドバーの間にあるHDMIケーブルは、PS4の映像をテレビに伝送させるために接続しています。PS4の映像は、サウンドバーを素通り(パススルー)しているのです。

PS4のゲーム音はHDMIケーブルを通てサウンドバーの音を鳴らします。PS4だけHDMIケーブルを伝ってサウンドバーに音が伝送されるのに対して、テレビとBlu-rayは光デジタルケーブルを伝ってサウンドバーに音を伝送させています。

Blu-rayのDolby Atmosは機能しない

光デジタルケーブルは圧縮された多チャンネル音源しか伝送できません。つまり、圧縮されていない高音質なDolby Atmosは、データ量が大きいので光デジタルケーブルで伝送できないのです。そのため上のイラストの場合、PS4とBlu-rayは場所を交換した方が無駄なく使えます。

PS4はDolby Digital音声なので光デジタルケーブルでも伝送可能。Blu-rayはHDMIケーブルでなければDolby Atmosを伝送できません。

ARC対応の場合

ARC対応

ARC対応の場合、テレビとサウンドバーの間のケーブルがHDMIケーブル1本でOKです。テレビとサウンドバーのHDMI端子およびHDMIケーブルの3か所すべてARC対応の場合は双方向に対応するからです。

ARC非対応の場合、テレビが、HDMI経由で音を出力できませんでしたので、光デジタルケーブルが必須でした。しかしARC対応なら音の入力も出力も両対応。つまり光デジタルケーブルが必要ないのです。ケーブル1本ですっきり。

PS4のゲーム音は、HDMIケーブルを通てサウンドバーの音を鳴らします。映像はサウンドバーを素通りして(パススルー)テレビの画面に表示。PS4に関しては、ARC非対応と同じです。

ケーブルを2本から1本にできるARCですが、まだ一つ問題が残っています。非圧縮音源の多チャンネルの伝送ができないのです。

Blu-rayのDolby Atmosは機能しない

ARC機能は、テレビとBlu-rayの音を出力可能にします。しかしARCでは非圧縮音源の多チャンネルであるDolby Atmosを出力できません。つまり、Blu-rayのDolby Atmosをサウンドバーに出力できないのです。そのためARC非対応と同じく、PS4とBlu-rayは場所を交換した方が無駄なく使えます。

eARC対応のHDMI 2.1ならDolby Atmosも利用可能

eARC対応の場合も、テレビとサウンドバーの間に配線はHDMIケーブル1本でOKです。違いは、PS4の場所とBlu-rayの場所を入れ替えなくても、Dolby Atmosの音源を伝送できるところです。そのままの場所でOK。どちらでもOKです。

Dolby Atmos、DTS:X、リニアPCM 5.1ch / 7.1ch等、さまざまな非圧縮音源の多チャンネルをeARC対応HDMIで伝送可能。

ただし上の接続の場合、サウンドバーもHDMIケーブルもテレビもeARCに対応していなければなりません。ですからサウンドバーとテレビのHDMI端子はバージョン2.1かつeARC対応でなければなりません。利用するHDMIケーブルはウルトラハイスピード認定を受け、さらにはeARC対応でなければなりません。

DSCとは

ARCとeARCで少し、圧縮された劣化した音源、圧縮されていない、もしくは劣化していない音源についてご紹介しました。DSC対応のHDMI 2.1は、音でなく、映像を圧縮して伝送することが可能です。

HDMI 2.1は8K解像度ですら伝送可能な性能を持った化け物みたいなケーブルです。しかし8Kのデータ量はかなり重たいので、HDMI 2.1であっても1秒間に30枚までしか伝送できません。8Kの場合リフレッシュレート30Hz。つまり8Kの映像を観る場合には映像がカクカクして見えます。視認性が悪くなるのです。

しかしそれを防ぐ機能があります。DSC対応のHDMI 2.1はなんと、映像を圧縮して軽くすることで8K/60Hzはもちろん、8K/120Hzも、10K/60Hzですら伝送可能とさせます。HDMI 2.0や1.4ではできない、新たに追加された機能です。

HEC(HDMI Ethernet Channel)とは

HEC(HDMI Ethernet Channel)とは、HDMIケーブルにて有線インターネットを可能とする機能です。規格1.4と2.0のHECは任意機能。つまりHEC非対応のHDMIとHEC対応のHDMIと2種類存在します。規格2.1だけはどの製品もHECに対応しています。

しかし現在日本は、光回線が主流ですので、EHC対応・非対応をあまり気にする必要がありません。なぜなら最大の通信速度が100Mbpsdからです。

光回線の通信速度は100Mbpsの十倍1000Mbps(1Gbps)です。そして現在主流のLANケーブルの最大通信速度も1000Mbps(1Gbps)です。つまり、HDMIケーブルではなく、別途有線LANケーブルを接続したほうが、オンラインゲームや動画配信の通信環境が安定します。

テレビを使ってショッピングする程度のオンラインサービスを利用する人であれば、HEC対応のHDMIケーブルをおすすめできます。

HDMI端子の規格(バージョン)に合ったHDMIケーブル認証

バージョン:1.4
帯域幅:10.2Gbps
HDMIケーブル認証:ハイスピード
バージョン:2.0
帯域幅:18 Gbps
HDMIケーブル認証:プレミアムハイスピード
バージョン:2.1
帯域幅:48 Gbps
HDMIケーブル認証:ウルトラハイスピード

テレビ、サウンドバー、Blu-ray等、利用するデバイスのバージョンに合ったHDMIケーブルを購入すると、機能や性能を最大限活かすことが可能です。HDMIケーブルの性能が高すぎると金銭的に損します。逆にHDMIケーブルの性能が低すぎると機能や性能を活かしきれずに損をします。

見分け方はカンタン。テレビのHDMI端子のバージョンが1.4ならハイスピード認証を受けたHDMIケーブル。テレビのHDMI端子のバージョンが2.0ならプレミアムハイスピード認証を受けたHDMIケーブル。

そして、テレビのHDMI端子のバージョンが2.1ならウルトラハイスピード認証を受けたHDMIケーブルを購入しましょう。

実は認証を受けていなくてもOK!?

HDMIケーブルの認証は私たち消費者が安心して買い物ができるよう、HDMIの規格団体がケーブル認証テストを行い、一定以上の性能を有する場合にハイスピードまたはプレミアムハイスピードもしくはウルトラハイスピードマークの表示許可を与えています。

テストに合格しているので、○○ハイスピードと記載あれば安心して製品を購入できます。しかし実は、テストしていないだけでハイスピードまたはプレミアムハイスピードもしくはウルトラハイスピード相当の性能を持ったHDMIケーブルも販売されています。

2.1/ウルトラハイスピード相当の性能を有しながら、プレミアムハイスピード認証のみ受けた製品が販売されているのです。このような製品はややこしいですが、8K/60Hz出力可能にもかかわらずプレミアムハイスピード認証と記載されます。

ウルトラハイスピードに関しては2020年夏から認証テストが始まったばかりですので、8K/60Hz出力可能、帯域幅48Gbpsにもかかわらず、ウルトラハイスピードの記載がないHDMIケーブルがたくさん存在するのです。

また、より安く販売するために認証テストを受けていない製品を販売している場合もあります。さまざま理由はありますが、HDMIケーブルを買うときには認証だけでなく、1.4/2.0/2.1などのバージョン表記、もしくは帯域幅もチェックしましょう。帯域幅が48 Gbpsであれば、ウルトラハイスピード相当なので安心して購入できます。

とはいえ最も安心なのは、ウルトラハイスピード認証を取得した製品ですので、心配な人はウルトラハイスピード認証取得製品を購入しましょう。

バージョンや認定が違っても互換性あるので使える

HDMIは、下位互換・上位互換ともにあるので、バージョンと認証が一致していなくても使えます。テレビのHDMI端子とHDMIケーブルの中で、最も性能の低いものに合わせた出力しかできなくなるだけ。

現在ご利用中のテレビのHDMI端子のバージョンが1.4だとして、将来的に2.0または2.1端子搭載のテレビを購入予定の方は、プレミアムハイスピードもしくはウルトラハイスピード認証取得製品を買っておくのもありです。

2.0または2.1端子搭載のテレビを買ったときに、HDMIケーブルを買い替えなくて済みます。

HDMIケーブルの見分け方

・ハイスピード HDMIケーブル
High Speed HDMI Cable

・イーサーネット対応ハイスピードHDMIケーブル
High Speed HDMI Cable with Ethernet
Ver1.4のHDMI端子に相当する性能
(Ver2.0 / 2.1と互換性あり)
・プレミアム・ハイスピード HDMIケーブル
Premium High Speed HDMI Cable

・イーサーネット対応プレミアム・ハイスピードHDMIケーブル
Premium High Speed HDMI Cable with Ethernet
Ver2.0のHDMI端子に相当する性能
(Ver1.4 / 2.1と互換性あり)
ウルトラ・ハイスピード HDMIケーブル
Ultra High Speed HDMI Cable
Ver2.1のHDMI端子に相当する性能
(Ver1.4 / 2.0と互換性あり)

HDMIケーブルの見分け方はとてもカンタンです。HDMIケーブルのコネクタ部分、もしくはケーブル部分、はたまたその両方に書いてあるからです。

英語表記なのでわかりにくいと思いますが、High SpeedだけはHDMI端子のVer1.4相当の性能を持ったHDMIケーブル。Premiumと記載ある場合は、HDMI端子のVer2.0相当の性能を持ったHDMIケーブル。Ultraと記載ある場合は、HDMI端子のVer2.1相当の性能を持ったHDMIケーブルになります。

with Ethernetと記載あるハイスピード HDMIケーブルとプレミアム ハイスピード HDMIケーブルは、インターネット接続もできるHDMIケーブル。

ウルトラ ハイスピード HDMIケーブルにはwith Ethernetがありません。すべてwith Ethernet。つまり書いてなくてもインターネット接続もできるHDMIケーブルです。