スマートフォン(スマホ)の選び方・失敗しないポイント

 最近のスマートフォン(以下スマホ)ではSIMフリーモデルが増え、選べる機種のバリエーションが豊富になっています。

いざ自分で選ぼうとするとどうしたらいいかわからない、なんてこともありますよね。

そこで今回はスマホの選び方をご紹介していきます。

この記事があなたに合うスマホを探す一助になれば幸いです。



どんな人でもまずはスマホの性能(SoC)をチェック

 いままでスマホはどのように使っていましたか?

スマホが初めての方はスマホをどのように使いたいですか?

スマホはブランドやデザインで選ぶのも一つの方法ですが、使い方によっては極端に性能の良い高価なスマホでなくても良いこともあります。

 SoCとはCPUを含めたスマホのパーツで、スマホを動かすにあたって命令をだしたり、処理をしたりする重要な部分。

そのため、普段スマホで自分が何をしているのかを思い返し自分にぴったりのSoCに当てはめるだけで、たくさんあるスマホの選択肢を絞ることができます。

SoCを確認せずにスマホを買ってしまうと絶対に後悔してしまうので、最低でもここだけはチェックしてから購入するようにしましょう。 

ただしiPhoneだけは確認しなくても大丈夫です。最新機種もしくは一つ前の型どちらかを選んでおけば、後悔とは無縁です。

androidの場合

 Snapdragonとはトップのシェアを誇っているSoCのブランド(SoCの種類)です。新しく発売された数字が高いものほど性能がよくなっています。

※同じ800番台でも、発売が古いものは新しく発売された600番台に劣ることがあります。

性能SoC用途
価格が安い
性能が一番低い
ロークラス
Snapdragon200番台
(最新:215)
通話やメールのみ
価格が安め
性能は下から2番目
ミドルクラス
Snapdragon400番台
(最新:480)
ネット検索
SNS(動画系以外)
価格は結構高め
ほぼストレスなく動作する
ミドルハイスペック
Snapdragon600番台
(最新:690)
Snapdragon700番台
(最新:750G)
動画視聴
軽めのスマホゲーム
普通の写真撮影
簡単な画像加工
高額
何に使ってもストレスなく動作
ハイエンド
Snapdragon800番台
(最新:888)
動画編集・配信
オンラインプレイや3Dグラフィックなどのある重いスマホゲーム
高画質の写真撮影
凝った画像加工

 面倒くさいことを考えるのが嫌な方など、誰にでもおすすめできるのは800番台の新しいSnapdragon。

新しい800番台のSnapdragonであれば、動画編集をしたくなったりゲームアプリをやりたくなったりした場合でも後悔することが少ないからです。

少し性能を落として価格も抑えたい場合には800番台のやや古めのもの、もしくは700番台の新しいもの。さらに価格を抑えたいときは600番台のものという順番になります。

 400番台と200番台は、2台目や3台目を考えている人や通話やメールなどの簡単な操作しかできない人にしかおすすめできません。たまたまダウンロードしたアプリが動作しないこともありえるので、その辺も考慮して購入するようにしてください。

他のSoCの場合でも番号が振っているものが多数。Snapdragon同様に数字が高いほど高性能なことが多いです。

iPhoneの場合

 iPhoneの場合はSoCは独自のものしか使っていません。

iPhoneの機種が新しいものであればあるほど性能が高いです。重めの新しいスマホゲームをやる予定の場合には、最新のiPhoneまたは1個前の型であれば安心でしょう。

iPhoneシリーズはすべてハイエンドスマホ。スペックの選択肢はなく、高価です。

SoC搭載機種
A14iPhone12シリーズ(2021/1月時点で最新シリーズ)
A13iPhone11シリーズ
A12iPhoneXシリーズ
A11iPhone8シリーズ
A10iPhone7シリーズ

快適にスマホを使えるかをチェック

スマホの大きさ

 店舗で実際に触って購入する場合には問題ありませんが、ネット通販で購入する場合にはスマホの大きさと重さもチェックしておきましょう。

手の小さい人が大きいスマホを持つときは両手持ちになるでしょう。両手持ちになると、通勤電車で片手はつり革・片手はスマホという使い方ができなくなるので、人によっては不便を強いられます。

インチ縦×横(およその画面サイズ、16:9の場合)
4.08.85 cm ×4.98 cm
4.59.96 cm ×5.60 cm
5.011.07 cm ×6.22 cm
5.512.17 cm ×6.84 cm
6.013.28 cm ×7.47 cm
6.514.39 cm ×8.09 cm

 上記表はあくまでディスプレイ(実際にインターネットなどの表示がされる部分)のサイズ。

実際のスマホにはベゼルと呼ばれるディスプレイでない枠の部分がありますので、実際にはこれより大きくなると考えてください。

片手持ちしやすく持ちやすいサイズはは5.0インチくらいまで、ベゼルの薄いものでも5.5インチでギリギリというところでしょう。

6.0インチになると両手持ちになりますが、画面サイズは大きくなるので動画鑑賞やゲームプレイなどにおすすめ。

スマホの重さ

 大きさ同様に重要な要素のひとつが重さです。重すぎるスマホだと長時間の仕様で手首を痛めかねません。

目安としては150g。長時間快適にスマホの操作をしたい場合には150g前後の製品を購入しましょう。

ただし重さと画面サイズは比例するので、動画鑑賞やゲームを優先する方は重さについては諦めるしかありません。

写真撮影重視の場合はカメラの性能をチェック

 SNSへの投稿や記念撮影など、日ごろから写真をたくさん撮る方はカメラの性能もチェックしましょう。

レンズのF値(絞り)

 F値は値が小さいほど、より多くの光を集めることができ、前後のボケ具合が変わります。

背景をボカして被写体を際立たせたい!というときにはF値を小さくして撮ることになります。

また、F値が低いと光を集めることが得意なので、暗いシーンでもブレにくく綺麗な写真がとりやすくなります。

このF値はスマホによって幅が異なりますので、上記のようなこだわった撮り方をする場合にはF値がより小さくできるものを選んでください。

カメラの数

 最近ではレンズが複数あるスマホが多くなってきています。レンズが増えることによって得られる効果は以下になります。

  • 背景のボケを演出できる
  • ズームしても綺麗
  • 暗いシーンに強い
  • 鮮やかに撮れる

こだわりの綺麗な写真を撮りたい方はレンズの数を気にしておくとよいでしょう。

画素数は重要ではない

 画素数とは、画像を表現する際の点の数。点の数が多ければ多いほど、より細やかで滑らかな画像になります。

ただし、画面が小さいのに画素数が極端に高くてもあまり意味がないのです。

A4サイズよりも大きくプリントアウトして部屋に写真を飾ったり、撮影した後に画像を拡大し一部分のみ切り取って使う場合には高画素数で構いません。

しかし、何もせずスマホの画面でのみ楽しむ場合には1000万画素あっても充分すぎるくらいです。

4Kテレビの画素数が約830万画素、カメラ用のDCI 4Kでも約890万画素ですから、テレビより遥かに小さいスマホでの閲覧には困らないことがわかると思います。

 例えば、iPhone最新型のiPhone12は画素数が1200万画素。これはiPhoneのカメラの性能が低いわけではなく、画素数でカメラの性能が決まらないためです。

実はスマホのカメラにおいて1200万画素以上の画素数はあまり必要ありません。画素数だけ高い場合にはノイズが酷くなり、綺麗な写真撮影ができなくなる可能性があるのです。

以上の理由から、むやみやたらに4000万画素などの高画素数だけを売りにしているスマホには注意してください。(画素数にともなってイメージセンサーが大きいものである場合は問題ありません)

あると便利なその他の機能

 カメラによって機能の有無は異なりますが、綺麗に写真を撮るために便利な機能です。

以下の表以外にも、夜景を頻繁に撮る人はナイトモード、風景を頻繁に撮る人はパノラマモードなど、撮影シーンに合わせたモードが用意されていると便利です。

光学ズーム写真や動画撮影時、レンズの焦点距離を変化させることで拡大させ、綺麗なままズームができる

※デジタルズームは画像を引き延ばしているので画質が落ちます
HDR
(ハイダイナミックレンジ合成)
明暗の差が激しいシーンでも白く飛んだり、黒く潰れを抑えて綺麗に撮れる機能
光学式手ブレ補正
(OIS)
手によるブレを抑える機能
画質を劣化させず手ブレ補正をするので、電子式よりも優れている
(なにも表記がないときは電子式のことが多い)
グリッド画面上にマス目を表示してくれる機能
マス目をガイドラインとすることで、バランスのよい撮影ができる
セルフタイマー一定の時間でシャッターを切ってくれる機能

映像にこだわりたい人はディスプレイの性能をチェック

 ディスプレイの性能は画素密度とディスプレイの種類を見ていきます。

画素密度

 画素密度とは画面のきめ細やかさを表す数値で、ppiという単位で表されます(pixel per inch)。

この数値が大きければ大きいほどきめ細やかで近くで見ても粗が目立たなくなりますが、一般的な使用方法においては300~400ppiあれば十分です。

 ppiがスペック情報に載っていない場合は、画面のサイズと解像度がわかれば計算することができます。

√(横の2乗 + 縦の2乗)÷ インチ数

解像度は2,340 x 1,080などで書かれている数字のことで、たいていのスマホの場合は数値の大きい方が縦。画面のサイズとはインチの単位がついている数値になります。

ppiという単位で検索するとウェブ上で計算できるようにしてくださっているサイトもありますので、参考にしてみてください。

ディスプレイの種類

 ディスプレイの種類によって特徴が変わってきます。

種類メリットデメリット補足
有機EL
(OLED)

・色鮮やか
・コントラスト比が高い
・純粋な黒の表現が得意
・視野角が広い
・コストが高い
・画面焼け付きしやすい
方式によってAMOLEDという名称になっていることも。
OLEDという単語が入っている場合には有機ELディスプレイ。
ブランド独自の名称になっていることもある。
Super Retina ディスプレイやSuper Retina XDR ディスプレイも有機ELディスプレイ
TFT液晶
(LCD)
・コストが安い
・画面焼き付きに強い
・視野角が狭い
・消費電力が高い
IPS、VA、TNなどの方式があり、それぞれ特徴がさらに異なる。
IPS:TFT液晶の中では色鮮やか
VA:黒の表現が得意
TN:応答速度が速く、コストが安い

 最近のハイエンドスマホでは有機ELディスプレイが主流になりつつありますが、格安のスマホではそうでないものもあります。ディスプレイ方式にIPSなどの表記があれば、液晶ディスプレイのスマホです。

綺麗さでいれば有機ELの方が上になりますので、綺麗さを求める人には有機ELディスプレイのスマホがおすすめ。

ゲームを本格的にやるならリフレッシュレートをチェック

 リフレッシュレートとは、1秒間に何回画面を切り替えられるかという数値で、〇〇Hzと書かれています。

パラパラ漫画で例えると、1秒間に60枚切り替わる作品と120枚切り替わる作品とでは、キャラクターの動きの滑らかさが変わってきますよね。

上記の図はフレームレートとなっていますが、リフレッシュレートはディスプレイの性能であるのに対し、フレームレートは1秒間に何枚の静止画を作り出せるのかを表した数値。〇〇fpsと書かれています。

ディスプレイはあくまで表示するだけなので、画面の絵を作り出す側(ゲーム側)のフレームレートが低いと意味がありません。

もしプレイしているゲームが120fps対応であればスマホを120Hz対応のものを選ぶことで、ゲーム内のキャラクターなどが滑らかに動いてくれます。

音楽をよく聴く人は音質をチェック

ハイレゾ対応の有無

 スマートフォンで音楽を楽しむ場合、ハイレゾ対応のスマホであればきめ細やかで癒し効果のある音域の再生も可能。

※ハイレゾ音源の方が音質が上がるかどうかは、音源の収録の環境によります

音声コーデック

 Bluetooth接続の際、再生機器がどんなコーデックに対応しているかによって、音質がそもそも変わってきてしまいます。

Bluetooth接続で音楽を聴く方は、ハイレゾの有無だけでなくこちらもチェックしておくと安心でしょう。

形式音質劣化遅延特徴
LDACCD音質以上なしあり高音質のハイレゾ対応
きめ細やか
癒し効果のある音域も再生可能
aptX Low LatencyほぼCDと同等なし少ない動画とゲーム向け
aptX HDCD音質以上なしありハイレゾ対応
きめ細やか
aptXほぼCDと同等なしややありCD音質
AACSBCよりは良いややありありApple製品対応
製品によりきめ細やか
SBC普通ありあり標準の形式

映画の迫力を楽しみたいなら立体音響効果もチェック

 立体音響効果はその名の通り、音を立体的に表現することでリアルに近い音で聴くことができる技術。

その中でもドルビーアトモスやDTS:Xは前後左右の音の位置はもちろん、頭上の音まで表現してくれるので、よりリアルな音となりその場にいるかのような迫力を味わうことのできるものになります。

映画をスマホで楽しむ方は、ドルビーアトモスまたはDTS:X対応の製品であれば、より臨場感のある音声を楽しむことができるというわけです。

動画や写真、音楽、ゲームをたくさん保存する場合はストレージをチェック

 動画や写真、音楽は高品質であればあるほど、データサイズが大きくなります。

動画や写真をGoogleなどのサービスでクラウド上にデータを保存できるサービスもありますが、アップロードが必要になるなどデータ通信をしなければならなかったり、場合によっては手間がかかることも。

これらの理由でクラウドサービスを使わない場合は、スマホのストレージの容量が大きいものにするか、外部ストレージ(micro SDカードなど)で容量を補強する必要があります。

 どれくらい必要なのかは個人個人の撮り方、保存の頻度にもよります。

写真1枚につき3MB~5MBだとすると、128GBきっちり使えたとして約25,000~43,000枚ほど。(実際に使用できる容量は128GBよりも少ないので注意)

これ以上写真やデータを入れる可能性のある方は128GBよりも容量の大きいものを。

こんなに使わないという方は、64GBなどの容量の少ないものを購入して価格を抑えるとよいでしょう。

 また、スマホ自体に容量が少なくてもmicroSDカードなどでストレージを付けられる機種であれば、後から容量を増やすことができるので問題ありません。

※microSDカードを使う場合、選び方を間違えてしまうとゲームアプリや撮影が快適でなくなってしまう場合もありますので、その辺の注意がさらに必要になります。

通信速度にこだわりたい人は通信方式をチェック

モバイル通信規格は4Gか5Gか

 最新のモバイル通信規格は5G。詳細は割愛しますが、通信がとても高速になる予定の規格です。

5Gに対応したスマホで、5Gが利用できる契約をしていれば、外出先(対応エリア)で快適なインターネットが使用できます。

ただし、まだまだ出たばかりの規格なので対応エリアが限られている状態。まずはご自身の地域が対応しているのか、対応していないのであればいつ対応するのかを調べるのをおすすめします。

※2021年1月時点ではどのキャリアも対応エリアがごくわずか。

将来的に5Gエリアが拡大することを考えたとき、1年単位でスマホを頻繁に買い替える方以外、今から5G対応のスマホにしておくとわざわざ買い替えなくてすみます。

Wi-FiはWi-Fi6対応か

 自宅に光回線を引いている場合、Wi-Fiを使用している方が多いと思います。

もし自宅のWi-FiルーターがWi-Fi6(IEEE802.11ax)対応であれば、スマホもWi-Fi6対応にすることで高速かつ安定した通信ができる可能性があります。(※光回線の契約プランやWi-Fiルーターの性能にもよる)

こちらもWi-Fi環境が整っていない場合にはWi-Fi6である意味がないので、Wi-Fi6対応しているかどうかの優先順位は低くなります。

おサイフケータイ(FeliCa)の有無をチェック

 おサイフケータイとは、スマホを専用端末にかざして決済ができるサービス。コンビニや電車・バスの乗車賃の決済で使う人も多いです。

この機能を使いたい人はスマホがおサイフケータイ、またはFeliCa対応と書かれているスマホを選択しましょう。

NFCもかざして決済できる機能ではありますが、日本においては使える場所がおサイフケータイ(FeliCa)よりも大幅に少ないので注意してください。

まとめ

 多くのサービスを利用できるようになってきているスマートフォン。

その分複雑になっておりどう選べばいいかわからなくなりがち。

しかし、スマホをどのように使用していくかを考えてひとつひとつ性能を見ていけば、自分にピッタリな性能の製品を選ぶことができます。

  • まずはスマホ(SoC)の性能をチェック
  • 快適にスマホを使えるかをチェック(大きさ・重さ)
  • 写真にこだわる人はカメラの性能をチェック
  • 映像にこだわる人はディスプレイの性能をチェック
  • 音楽にこだわる方はハイレゾと音声形式をチェック
  • データをたくさん保存する人はストレージをチェック
  • 通信速度にこだわる人は通信方式をチェック
  • 必要時、おサイフケータイの有無をチェック

チェックするのが面倒な人は迷わずハイエンドスマホにしましょう。