スイッチングハブのおすすめ【 2023年 5月 】

スイッチングハブとは!?

スイッチングハブとはインターネットに有線接続できる数を増やすための装置です。LANケーブルと呼ばれるインターネット有線接続用のケーブルを挿しこむこのとできる穴・LANポートの数が増加します。

スイッチングハブは、PCやテレビなど有線接続するインターネットデバイスひとつひとつのMACアドレス(住所のようなもの)を認識して、AのPCにはYouTube動画のデータ、Bのテレビにはメールデータ、CのPCにはLINEのデータといったように、しっかり間違うことなく特定の宛先に正しいデータを届けます。

ONU・モデムだけでは有線接続可能数はたったの1つだけ

光回線やADSL等インターネットの契約をすると、インターネット回線事業者からONUとかモデムと名のついた黒くて四角いA5サイズ程度の装置が貸し出され設置されます。このONU・モデムだけでもインターネット有線接続することは可能。しかしLANケーブルを挿すための穴が一つしかありません。

LANケーブルを挿すための穴が一つしかないのでインターネット有線接続できる数はたったの1つだけになります。

一緒にハブ付きWi-Fiルーターも貸し出される

光回線やADSL等のインターネット回線事業者からONU・モデムのほかにもう一つ、黒くて四角いA5サイズ程度の装置が貸し出され設置されます。つまり、貸し出された黒い装置2つの内どちらか一方はWi-Fiルーターです。

Wi-Fiルーターの裏には、水色や黄色の色がついた穴が3つか4つくらい搭載されているので見分けるのがカンタンです。この色のついた穴がスイッチングハブ。つまりWi-Fiルーターにもスイッチングハブが搭載されています。

ONU・モデムにある色のついた穴・WANとWi-Fiルーターにある色のついたWANをつなげることで、1つしかなかったLANポートが3つくらいに増加。Wi-Fiルーターを接続することで、インターネット有線接続可能な数が1つから複数個に増やすことができるのです。Wi-Fiルーターには以下のように3つの装置がくっついています。

  • Wi-Fi(アクセスポイント):インターネット無線接続を可能とさせる装置
  • ルーター:動画・音楽・Webサイト等のデータをスマホ、テレビ、PC等に振り分けるデータの交通整理を担う装置
  • スイッチングハブ:インターネット有線接続数を増加させる装置

LANポートが足りなくなったらLANハブ/スイッチングハブを購入する

Wi-Fiルーターをお持ちであればインターネット有線接続可能な数は大体3つから4つになります。インターネット回線事業者が貸してくれるWi-Fiルーターに搭載されるLANポートの数が3つから4つだからです。

しかし4つ程度のLANポートでは、そのうちインターネット有線接続したいのにできないといった困った未来が訪れます。そこで登場するのがLANハブ/スイッチングハブ。スイッチングハブをONU・モデム、もしくはWi-Fiルーターと接続することでインターネット有線接続可能な数がぐんと増えます。

スイッチングハブに搭載されるLANポートの数は主に3個、4個、8個、16個、24個とありますので、必要な数プラスα分のLANポートが搭載されるスイッチングハブを購入しましょう。

スイッチングハブの選び方

ポート数

まずはポート数でスイッチングハブの選択肢を絞ります。ポート数とはつまり有線接続することのできる数そのものだからです。LAN端子にLANケーブルを接続してPC・ゲーム機等の通信デバイスとつなげます。有線接続したい通信デバイス+2~4個のポート数があると安心。

例えばPC2台、ゲーム機2台、STB2台で合計6台の通信デバイスと接続する予定であれば8~10ポートあるスイッチングハブを購入しましょう。追加で有線接続したいデバイスが増えるたび購入すると損するからです。

通信速度(伝送速度/転送速度)

通信速度表記
10Mbps(0.01Gbps)10Mbps
10BASE-T
IEEE 802.3i
100Mbps(0.1Gbps)100Mbps
100BASE-T
IEEE 802.3u
1000Mbps(1Gbps)1000Mbps
1Gbps
1000BASE-T
100BASE-TX
IEEE 802.3ab
TIA-EIA/-854
2500Mbps(2.5Gbps)2.5Gbps
2.5GBASE-T
IEEE 802.3bz
5000Mbps(5Gbps)5Gbps
5GBASE-T
IEEE 802.3bz
10000Mbps(10Gbps)10Gbps
10GBASE-T
IEEE 802.3an

選択肢は1000Mbps(1Gbps)以上の4種類。光回線の通信速度のみならず、PC・ゲーム機等ほぼすべてのインターネットデバイスの通信速度が1000Mbps(1Gbps)だからです。

通信速度とはスイッチングハブとスマホ・PC・ゲーム機等の通信デバイスがデータのやりとりをする際の理論上最大速度のこと。各社通信速度の表記方法が多少異なる場合があるので上の表を参考にして選びましょう。

スイッチングファブリック

スイッチングファブリックとは、スイッチングハブ1つが(1つの製品が)1秒間に処理できる通信量のこと。バックプレーン容量とかスイッチング容量とも呼ばれます。

例えば最大転送速度1Gbps(1000Mbps)のLANポートが3つある製品の場合、1Gbps×3にさらに2(受信1+送信1)を掛け算して最大6Gbpsの通信が同時に行われることになります。データのやり取りはあなたからの送信とデータ提供側からの受信と(上りと下り)二重通信が行われます。つまりLANポート数×2。

ですから1Gbps×3ポート×2(受信・送信)=6Gbps必要ですが、スイッチングファブリックが4Gbpsだと2Gbps足りません。100%の通信速度を保証していないということになります。

ポート数(1Gbps対応)スイッチングファブリック
3ポート6Gbps以上
5ポート10Gbps以上
8ポート16Gbps以上
16ポート32Gbps以上
24ポート48Gbps以上

電源タイプ

スイッチングハブの電源は大きく2種類。スイッチングハブとACアダプターが別にされているタイプと、スイッチングハブにACアダプターが内蔵されているタイプのものがあります。

ACアダプターは黒くて四角いとてもかさ張るものですので、内蔵されているタイプの方が電源ケーブルだけになり配線がすっきりします。ただしACアダプター内臓のスイッチングハブは、より熱くなりやすいという大きなデメリットがありますので内蔵タイプはおすすめしません。

コンセント周りがごちゃごちゃするものの、熱の問題が少ないACアダプターが外に出されたタイプがおすすめです。

ケース素材

LANハブ/スイッチングハブのケースは2種類。金属製のものとプラスチック製のものがあります。LANハブ/スイッチングハブはPCやスマホ同様に熱くなりがちの電子デバイス。つまり熱伝導率に優れたケースの方が通信速度が低下せずに済みます。

金属製のケースの場合熱伝導率が高いため放熱されやすいのです。頑丈故に耐久性も高いというメリットまであります。そのため金銭的な問題がないのであれば、熱伝導率高いアルミなどの金属製がおすすめです。

一方プラスチック製のケースは金属製のような熱伝導率がないばかりでなく耐久性で劣ります。メリットは金属製より安く購入できるところ。

静音ファンレス設計

ケース素材にてご説明した通りスイッチングハブは熱くなりがちな製品です。そのため排熱性を上げるためファンが内蔵されている製品も存在します。ファンが内蔵されていると排熱効率が上がるメリットがあるものの、その分うるさくなるというデメリットがあります。

ですからもし、スイッチングハブを設置する場所が寝室だったりゲーミング部屋であったなら静音ファンレス設計の製品がおすすめです。

ただしケース素材がプラスチックの場合、もしくはACアダプター内蔵タイプの場合、はたまたその両方に該当する場合には、ファンが搭載されるスイッチングハブの方をおすすめします。もちろん、音を気にする必要のないお部屋に設置する場合もファン内蔵がおすすめ。

ループ検知

LANポートが足りなくなり、スイッチングハブを2つ以上接続する場合にあると助かる機能です。スイッチングハブ同士がLANケーブルによってループしてしまう誤った接続をするとインターネットができなくなってしまいます。

しかしループ検知機能が搭載されているスイッチングハブの場合、ループを検知するとその誤った接続のLANポートを自動遮断。さらには点滅させるなどしてお知らせしてくれます。そのためインターネトがダウンして通信できなくなる心配がありません。

※ほとんどすべてのスイッチングハブに搭載されている機能ですが、1,000円前後の安い製品には搭載されていないこともあります。
※スイッチングハブを複数設置する場合にだけ役立つ安全機能なので、1つしか設置しない場合には必要ありません。

PoE給電

PoE給電は「Power over Ethernet」の頭文字をとったもの。コンセントからではなくLANケーブルによって電源を供給する機能のこと。

PoE給電対応のスイッチングハブの場合スイッチングハブからLANケーブル経由にてデータと一緒に電力も送り出します。そのため例えばスイッチングハブ→LANケーブル→監視カメラと接続した場合、監視カメラは電源に接続する必要がありません。

スイッチングハブからLANケーブルにて電力をもらっているためです。監視カメラは天井などに設置するので電源を確保しずらくPoE受電対応のものが少なくありません。

※監視カメラ等、PoE受電対応デバイスをご利用の方だけが利用できる機能です。

PoE受電

PoE受電はPoE給電の逆。コンセントからではなくLANケーブルによって電源をもらうことのできる機能のことです。PoE受電対応のスイッチングハブの場合、PoE給電対応のスイッチングハブやルーターと接続することで、別途電源を接続する必要がなくなります。

スイッチングハブにはPoE給電・PoE受電両対応のものもあり、この場合LANケーブル経由にて電力をもらうことも送り出すこともできます。

そのためこのスイッチングハブの場合、PoE給電対応のルーター等と接続すれば電源が不要。さらに、PoE受電対応の監視カメラと接続すれば監視カメラにも電源が不要になります。

※ルーター、スイッチングハブ等、PoE給電対応デバイスをご利用の方だけが利用できる機能です。

おすすめのスイッチングハブ メーカー

エレコム

1986年設立。本社は大阪市中央区。バッファローやサンワサプライと並ぶ、日本を代表するパソコン周辺機器メーカーです。1Gbps対応のスイッチングハブが豊富で、さまざまな性能、機能、デザインから選択できます。

バッファロー

創業1975年。本社は愛知県名古屋市。エレコムやサンワサプライと並ぶ、日本を代表するパソコン周辺機器メーカーです。1Gbpsはもちろんのこと、2.5Gbpsや10Gbps対応のスイッチングハブも取りそろえられています。

サンワサプライ

1951年設立。本社は岡山県岡山市。エレコムやバッファローと並ぶ、日本を代表するパソコン周辺機器メーカーです。1Gbps対応のスイッチングハブが豊富で、さまざまな性能、機能、デザインから選択できます。

I-O DATA(アイ・オー・データ機器)

創業1976年。本社は石川県金沢市。液晶ディスプレイも大人気な、日本を代表するパソコン周辺機器メーカーです。1Gbps対応のスイッチングハブが豊富で、さまざまな性能、機能、デザインから選択できます。とても安価なところも特徴の一つ。

TP-Link

1996年設立。Wi-Fiルーターで有名な中国のグローバル企業。日本でも人気のパソコン周辺機器メーカーです。1Gbps対応のスイッチングハブが豊富。また丸っこくて可愛らしいデザインもあります。価格も安く、選択肢も豊富。

NETGEAR(ネットギア)

創業1996年。Wi-Fiルーターで有名なアメリカのグローバル企業。日本でも人気のパソコン周辺機器メーカーです。1Gbps対応のスイッチングハブが豊富で、さまざまな性能、機能、デザインから選択できます。安価でいてデザインがとてもクール。

Logitec(ロジテック)

1982年設立。本社は東京都千代田区。日本を代表するパソコン周辺機器メーカーのひとつ。エレコムの子会社としても有名です。1Gbpsの製品は在庫限りのものが多く、現状品数はありません。

ギガビット対応(1000Mbps)8ポートスイッチングハブ おすすめ10選

TP-Link LS108G

ポート数8
通信速度1000Mbps×8
スイッチングファブリック16Gbps
電源タイプ外部
ケース素材スチール
静音性〇ファンレス
ループ検知×
PoE給電×
PoE受電×

壁掛け&コンパクトなので設置場所に困りません。超激安なので気軽に購入できます。

TP-Link TL-SG108 V6

ポート数8
通信速度1000Mbps×8
スイッチングファブリック16Gbps
電源タイプ外部
ケース素材スチール
静音性〇ファンレス
ループ検知×
PoE給電×
PoE受電×

壁掛け&コンパクトなので設置場所に困りません。超激安なので気軽に購入できます。LS108GとTL-SG108 V6の違いは判りません。あえて違いを上げるとしたら色。写真の写り方の違いといえなくもありませんが、TL-SG108 V6の方が微妙に濃い色に見えます。

エレコム EHC-G08MN2

ポート数8
通信速度1000Mbps×8
スイッチングファブリック16.0Gbps
電源タイプ内蔵
ケース素材メタル
静音性〇ファンレス
ループ検知
PoE給電×
PoE受電×

温度が10度上がる毎に寿命が半分になると言われる電解コンデンサ未使用。つまり寿命の長いスイッチングハブです。ファンレスなので寝室でも使えます。壁掛けOK、スチールデスクに引っ付くマグネット対応。安くても使い勝手抜群。

エレコム EHC-G0XMA

ポート数8
通信速度1000Mbps×8
スイッチングファブリック16.0Gbps
電源タイプ外部
ケース素材メタル
静音性〇ファンレス
ループ検知×
PoE給電×
PoE受電×

外部電源タイプなので熱が上がりにくく、本体がコンパクトな設計。さらに壁掛け可能なので設置場所に困りません。ファンレスなので寝室でも使えます。

サンワサプライ 500-SWH008

ポート数8
通信速度1000Mbps×8
スイッチングファブリック記載なし
電源タイプ内蔵
ケース素材メタル
静音性〇ファンレス
ループ検知×
PoE給電×
PoE受電×

壁掛け&コンパクト設計&電源内蔵型なので設置場所に困りません。ファンレスなので静か。

サンワサプライ LAN-GIGAH8L

ポート数8
通信速度1000Mbps×8
スイッチングファブリック記載なし
電源タイプ内蔵
ケース素材メタル
静音性〇ファンレス
ループ検知
PoE給電×
PoE受電×

壁掛け&マグネット&コンパクト設計&電源内蔵型なので設置場所に困りません。ファンレスなので静か。500-SWH008との違いは、ループ検知機能とマグネットの差だけに感じます。この2つが不要な人は500-SWH008がおすすめ。

バッファロー LSW6-GT-8NS

ポート数8
通信速度1000Mbps×8
スイッチングファブリック16.0Gbps
電源タイプ内蔵
ケース素材メタル
静音性〇ファンレス
ループ検知
PoE給電×
PoE受電×

壁掛け&マグネット&コンパクト設計なので設置場所に困りません。電源内蔵タイプなのでコンセント周りすっきり。ファンレスなので寝室もオッケー。

アイ・オー・データ機器 ETG-ESH08NC

ポート数8
通信速度1000Mbps×8
スイッチングファブリック16Gbps
電源タイプ内蔵
ケース素材メタル
静音性×
ループ検知
PoE給電×
PoE受電×

壁掛けとマグネット両対応。内蔵型なので接続すっきりです。

サンワサプライ LAN-GIGAPOE82

ポート数8
通信速度1000Mbps×8
スイッチングファブリック16Gbps
電源タイプ外部
ケース素材メタル
静音性〇ファンレス
ループ検知
PoE給電
PoE受電×

LAN-GIGAPOE82と接続するインターネットデバイスに電源が不要になるPoE給電対応。つまり天井などに設置する監視カメラ向けです。

PoE+(IEEE802.3at)対応なので、スイッチングハブの1つのLANから57V/30W電力送信し、監視カメラ等受電側は25.5W使用可能です。全ポート合計130W出力。

サンワサプライ LAN-GIGAPOE81

ポート数8
通信速度1000Mbps×8
スイッチングファブリック16Gbps
電源タイプ内蔵
ケース素材メタル
静音性〇ファンレス
ループ検知
PoE給電
PoE受電×

LAN-GIGAPOE82とLAN-GIGAPOE81の違いは電源のみに思います。つまりLAN-GIGAPOE81も、接続するインターネットデバイスに電源が不要になるPoE給電対応。天井などに設置する監視カメラ向けです。

PoE+(IEEE802.3at)対応なので、スイッチングハブの1つのLANから57V/30W電力送信し、監視カメラ等受電側は25.5W使用可能です。全ポート合計130W出力。電源は内蔵型なので接続がすっきり。ただし熱に関してはLAN-GIGAPOE82の方が優秀なので、接続よりも熱処理有線の方はLAN-GIGAPOE82をおすすめします。