失敗しないWi-Fiルーターの選び方・ポイント

 Wi-Fiルーターの役割は以前の記事「Wi-Fiルーターとは?」でご紹介しました。

そして今回はWi-Fiルーターを購入すると決めた方向けに、Wi-Fiルーターの選び方を説明していきます。

Wi-Fiルーターの購入を検討している人は是非参考にしてみてください。

※モバイルWi-Fi向けの記事ではありませんのでご了承ください。

Wi-Fiルーターをどう使いたいかを考える

 Wi-Fiルーターは製品によってそれぞれ特徴があります。

たとえばWi-Fi(無線)の通信速度重視の製品もありますし、有線接続の速さが売りのものもあります。

つまり自分の求めている機能・性能によって、製品選びをしなければなりません。求めるものによって、着目していく項目が変わっていきます。

Wi-Fiの性能をチェック

 無線(Wi-Fi)の通信の性能を見るには、以下の項目に着目します。

  • Wi-Fi規格と最大通信速度
  • 周波数帯
  • アンテナ

Wi-Fi規格と最大通信速度

 Wi-Fi6は最近よく聞く言葉。このWi-Fi6やWi-Fi5などの言葉がWi-Fiの規格を表しています。

2021/1/21現在はWi-Fi6が一番新しく、速度の速いもの。

製品欄にはWi-Fi規格ではなく、無線LANという言葉で製品仕様を書いている企業も多いです。

規格最大通信速度
IEEE802.11ax
(Wi-Fi6、Wi-Fi CERTIFIED 6)
9.6Gbps
(9,600Mbps)
IEEE802.11ac
(Wi-Fi5、Wi-Fi CERTIFIED 5)
6.9Gbps
(6,900Mbps)
IEEE802.11n
(Wi-Fi4、Wi-Fi CERTIFIED 4)
300Mbps
IEEE802.11g54Mbps
IEEE802.11b11Mbps
IEEE802.11a54Mbps

最近のWi-FiルーターであればWi-Fi5以上のものが多いですが、安いものだとWi-Fi4であることも。

Wi-Fiの速度を気にする場合には、新しい規格の通信速度の速いものを選択するとよいです。

 また、規格が同じでも最大通信速度は製品によって異なります。上記表の速度はあくまで規格上の最大値になりますので、規格だけでなくその製品の最大通信速度もチェックしましょう。

※使うスマホなどの機器がWi-Fi6に対応している必要があります

※効率よくデータを伝える技術が使える製品であれば、上記表よりも最大通信速度が速いものがあります(256QAM 1024QAMなどで表されます)

周波数帯

 周波数帯とは、通信を行う際に使う道路のようなものです。道路が多い方が車(やりとりする通信データ)がたくさん通ることができますよね。

これらの周波数帯はバンド帯とも呼ばれ、2つの周波数帯を使う製品をデュアルバンド、3つの周波数帯を使う製品をトライバンドと呼びます。

デュアルバンド2.4GHzという種類の道路と5GHzという種類の道路を1つずつ使う(合計2つ
トライバンド2.4GHzという種類の道路を1つと5GHzという種類の道路を2つ使う(合計3つ

道路が多くたくさんの車が通れますが、そもそも車が少ない状態では多くの道路があってもあまり意味はなくなってしまいます。

トライバンドはデュアルバンドより、混雑を避けつつたくさんの機器を接続できます。しかし、機器が少ない場合にはあまり恩恵は得られないかもしれません。

アンテナ

種類

 アンテナは「外部アンテナ」と「内蔵アンテナ」の2種類。

 外部アンテナは外に飛び出ている形になっており、角度を調整することで電波を送る方向を決めることができます。戸建てなどで上下階に届けたい場合などに活躍します。

ただしアンテナが外に出ている分嵩張りますので、スペースをとってしまうところはデメリットとなるでしょう。

  一方、内蔵アンテナはすっきりとした形をしています。角度調整ができず広い戸建てでは使いづらいかもしれません。一人暮らしなどでフロアが少ない場合におすすめ。

中には内蔵と外部アンテナ両方備えているものもあるので、自宅の環境に合わせてチョイスするのをおすすめします。

本数

 製品によってアンテナの数はまちまちです。

4本のものもあれば、6本、8本のものもあります。

本数が多ければ多いほど電波の送受信を行えるので、より高速な通信に貢献してくれます。

Wi-Fiルーターの性能表でよくみる2x2や4x4という数字は、(送信できるアンテナ数)x(受信できるアンテナ数)を表しています。

アンテナが多いほどこの数字が増えるので、電波の届く範囲が広がったり、通信速度が速くなったりというメリットがあります。

各ポートの性能をチェック

 Wi-Fiルーターにはポート(端子口)が備え付けられています。

有線接続するのであればLANポートの性能が重要ですし、有線接続をしなくてもWANポートの性能がよくないとWi-Fiの速度にも影響がでてしまうかもしれません。

WAN(INTERNET)ポート

 WAN(INTERNET)ポートとはWi-Fiルーターを使って外のインターネットをつなぐときに必要な端子口。LANケーブルを差し込むところです。

以下のようにONU・モデム(レンタル機器)を挟んで接続をすることがあります。※環境によって異なる場合あり

WANポート

 例えば、光回線を1Gbpsのプランを契約していて、それに対応したONUをレンタルしているとします。

そこから自前のWi-Fiルーターに繋いだ時、WANポートが100Mbpsしか対応していないものだったとすると、折角の1Gbpsの速度が100Mpbsに下がってしまいます。

契約した回線を十分に活かすためには、回線速度に見合ったポートをもつWi-Fiルーターを選びましょう。

IPv6を検討している方はIP取得方法もチェック

 IPv6に対応している製品を探している方は、こちらもチェックしましょう。

IPv4のみのサービスもまだまだ多いですし、IPv4とIPv6の切り替えの手間がない「IPv4 over IPv6」対応の製品であるかを確認するとよいです。

※IPv4 over IPv6にも種類があるので、プロバイダーと製品の対応を確認してください。

LANポート

 LANポートはPCなどの端末をLANケーブルを使ってインターネットに接続する場合に必要な端子口です。

LANポート

 ONUからWi-FiルーターのWANポートを通ってきたデータは、さらにWi-FiのLANポートからPCのLANポートへと通ります。

WANポートと同じように、せっかく1Gbpsの速度で通ってきたデータもWi-FiのLANポートが100Mbpsだった場合、その先は100Mbpsの速度に制限されることになります。

WANポートが1Gbps対応だった場合にはLANポートも1Gbps対応であることが多いですが、念のためチェックしておきましょう。

その他の機能をチェック

 必須ではないけれど、あればより快適になる機能の一覧です。

※メーカーにより同じような機能でも名称が異なるものもあります。

QoSクオリティ オブ サービス
ゲームの通信のために優先的に伝送・帯域幅を確保する機能
メッシュ機能広範囲に電波をいきわたらせる機能
親機と子機を使うことで、電波の届きづらい部屋にも電波を届けることができる
ビームフォーミング電波を細く絞り、より遠くの機器に電波を届ける機能
MU-MIMO送信機と受信機に複数のアンテナを用意し、通信の品質を上げるもので、さらに複数の端末に同時に送信できる技術
バンドステアリング電波強度や帯域を判別し、混雑していない周波数帯へ接続を切り替えてくれる機能
OFMDA1つの周波数帯で、複数の機器が通信できるようにする技術
ペアレンタルコントロールこどもの機器の利用状況を監視、制御する機能
マルチギガビットWAN/LANポートの機能
カテゴリー5eや6のLANケーブルのままでも2.5Gbps / 5Gbpsの速さに対応できるようにしてくれる
セキュリティソフトネットワーク上のあらゆる脅威から自宅のPCやスマホなどの情報を守ってくれるもの
ゲーム向けの機能オンラインゲームを快適にするための機能
ゲーミングルーターについており、ゲーム用QoSやゲーム用のセキュリティ、ゲーム統計などがある
ASUSやTP-Linkなどメーカーによってついているものが異なる

部屋が広く、電波が届かない部屋がある場合にはメッシュ対応製品を

一戸建てで家族複数人で暮らしている場合などでは、Wi-Fiルーターから遠く電波の届きづらい部屋があったり、接続台数が増えて不安定になったりすることがあります。

そういった問題はメッシュWi-Fiで電波の届く範囲を広くし、Wi-Fiルーターの負荷を分散することで解決することもあるため、メッシュ機能つきのWi-Fiも検討してみてください。

すべての性能が高いものはまだ高価

 説明してきたチェック項目は、快適にインターネットを利用するには必要です。

しかし、これらのすべてのスペックが高性能な製品はとても高価。自分の使い方にはどの性能がどれだけ必要か考え、予算内におさまるように取捨選択してみてください。

まとめ

 Wi-Fiルーターを選ぶときは以下の項目をチェックしていけば、自分に合った製品に出会えるでしょう。

  • Wi-Fi規格
  • 最大通信速度
  • 周波数帯
  • アンテナの種類
  • アンテナの本数
  • WANポート(INTERNETポート)
  • LANポート
  • その他の機能