最低限チェックしておきたい6つの項目
通信速度(伝送速度/転送速度)
通信速度 | 表記 |
---|---|
10Mbps(0.01Gbps) | 10Mbps 10BASE-T IEEE 802.3i |
100Mbps(0.1Gbps) | 100Mbps 100BASE-T IEEE 802.3u |
1000Mbps(1Gbps) | 1000Mbps 1Gbps 1000BASE-T 100BASE-TX IEEE 802.3ab TIA-EIA/-854 |
2500Mbps(2.5Gbps) | 2.5Gbps 2.5GBASE-T IEEE 802.3bz |
5000Mbps(5Gbps) | 5Gbps 5GBASE-T IEEE 802.3bz |
10000Mbps(10Gbps) | 10Gbps 10GBASE-T IEEE 802.3an |
1000Mbps(1Gbps)を選ぶ
通信速度とは、スイッチングハブとスマホ・PC・ゲーム機等の通信デバイスがデータのやりとりをする際の理論上の最大速度のこと。
数字が大きいほど高速でデータ転送が行えますが、スマホ・PC・ゲーム機等ほぼすべての通信機器が対応する通信速度は1000Mbps(1Gbps)です。
また、皆さんが利用しているご家庭のインターネット回線・光回線の通信速度も1000Mbps(1Gbps)になります。
そのためスイッチングハブを購入する際には1000Mbps(1Gbps)に対応している物を購入しましょう。
※各社通信速度の表記方法が多少異なる場合があるので、上の表を参考にして選びましょう。
ADSLご利用でも1000Mbps(1Gbps)がおすすめ
ADSLの最大通信速度50Mbps。100Mbps対応のスイッチングハブで事足りますが、ADSLであっても1000Mbps対応のスイッチングハブをおすすめします。
NTT東日本/西日本が2023年1月31日をもってADSLサービスを終了すると発表しているからです。
Yahoo!BB ADSLも2024年3月31日にサービス終了予定。ご家庭のインターネット回線からADSLがなくなる日が近いのです。
1000Mbps(1Gbps)対応のスイッチングハブであれば、光回線に変えたあともスイッチングハブを快適に使えます。
ポート数
ポート数とはLAN端子の数のこと。LAN端子にLANケーブルを接続してPC・ゲーム機等の通信デバイスとつなげます。1ポート分はルーターとの接続で使われてしまうので注意。
ですからLAN端子の数マイナス1つ分、通信デバイスと有線接続できることになります。有線接続したい通信デバイス+2~4個のポート数があると安心。
例えばPC2台、ゲーム機2台、STB2台で合計6台の通信デバイスと接続する予定であれば最低7ポート必要。
追加で有線接続したいデバイスが増える可能性を考えて、10ポート以上あるスイッチングハブを購入するとよいでしょう。
スイッチングファブリック
スイッチングファブリックとは、スイッチングハブ1つが(1つの製品が)1秒間に処理できる通信量のこと。バックプレーン容量とかスイッチング容量とも呼ばれます。
例えば最大転送速度1Gbps(1000Mbps)のLANポートが3ある場合、1Gbps×3にさらに2を掛け算して6Gbpsの通信が同時に行われることになります。
データのやり取りは、こちらからの送信と、データ提供側からの受信と(上りと下り)二重通信が行われるので、LANポート数×2をする必要があります。
1Gbps×3×2=6Gbpsですが、スイッチングファブリックが4Gbpsだと2Gbpsも足りません。100%の通信速度を保証していないということになります。
ポート数(1Gbps対応) | スイッチングファブリック |
---|---|
3ポート | 6Gbps以上 |
5ポート | 10Gbps以上 |
8ポート | 16Gbps以上 |
16ポート | 32Gbps以上 |
24ポート | 48Gbps以上 |
電源タイプ
スイッチングハブの電源は大きく2種類。
スイッチングハブとACアダプターが別にされているタイプと、スイッチングハブにACアダプターが内蔵されているタイプのものがあります。
ACアダプターは黒くて四角いとてもかさ張るものですので、内蔵されているタイプの方が電源ケーブルだけになりすっきりします。
ただしACアダプター内臓のスイッチングハブは、より熱くなりやすいという大きなデメリットがありますので内蔵タイプはおすすめしません。
ケース素材
スイッチングハブのケースは2種類。金属製のものとプラスチック製のものがあります。
スイッチングハブはPCやスマホ同様に熱くなりがちの電子デバイスなので、排熱性に優れたケースの方が通信速度が低下せずに済みます。
金属製のケースの場合、熱伝導率が高いため排熱性に優れ、頑丈故に耐久性も高いというメリットがあります。
一方プラスチック製のケースの場合、金属製のような熱伝導率がないばかりでなく耐久性で劣りますが、金属製より安く購入できます。
静音ファンレス設計
ケース素材にてご説明した通りスイッチングハブは熱くなりがちな製品です。そのため排熱性を上げるためファンが内蔵されているスイッチングハブもあります。
ファンが内蔵されていると排熱効率が上がることは間違いありませんが、その分うるさくなるというデメリットがあります。
ですからもし、スイッチングハブを設置する場所が寝室だったりゲーミング部屋であったなら、静音ファンレス設計の製品がおすすめです。
ただし、ケース素材がプラスチックの場合、もしくはACアダプター内蔵タイプの場合、はたまたその両方が該当する場合には、ファンが搭載されるスイッチングハブの方をおすすめします。
必要な方だけ3つの機能で絞り込む
ループ検知
LANポートが足りなくなり、スイッチングハブを2つ以上接続する場合にあると助かる機能です。
スイッチングハブ同士がLANケーブルによってループしてしまう誤った接続をするとインターネットができなくなってしまいます。
しかしループ検知機能が搭載されているスイッチングハブの場合、ループを検知するとその誤った接続のLANポートを自動遮断。
さらには点滅させるなどしてお知らせしてくれます。そのためインターネトがダウンして通信できなくなる心配がありません。
※ほとんどすべてのスイッチングハブに搭載されている機能ですが、1,000円前後の安い製品には搭載されていないこともあります。
※スイッチングハブを複数設置する場合にだけ役立つ安全機能なので、1つしか設置しない場合には必要ありません。
PoE給電
PoE給電とは「Power over Ethernet」の頭文字をとったもので、コンセントからではなくLANケーブルによって電源を供給する機能のこと。
PoE給電対応のスイッチングハブの場合、スイッチングハブからLANケーブル経由にて、データと一緒に電力も送り出します。
そのため例えばスイッチングハブ→LANケーブル→監視カメラと接続した場合、監視カメラは電源に接続する必要がありません。
スイッチングハブからLANケーブルにて電力をもらっているためです。監視カメラは天井などに設置するので電源を確保しずらく、PoE受電対応のものが少なくありません。
※監視カメラ等、PoE受電対応デバイスをご利用の方だけが利用できる機能です。
PoE受電
PoE受電はPoE給電の逆。コンセントからではなくLANケーブルによって電源をもらうことのできる機能のことです。
PoE受電対応のスイッチングハブの場合、PoE給電対応のスイッチングハブやルーターと接続することで、別途電源を接続する必要がなくなります。
スイッチングハブにはPoE給電・PoE受電両対応のものもあり、この場合LANケーブル経由にて電力をもらうことも送り出すこともできます。
そのためこのスイッチングハブの場合、PoE給電対応のルーター等と接続すれば電源が不要ですし、PoE受電対応の監視カメラと接続すれば、監視カメラにも電源が不要になります。
※ルーター、スイッチングハブ等、PoE給電対応デバイスをご利用の方だけが利用できる機能です。